2012/06/28

6月28日発信 知床五湖ヒグマ情報[2012年第38号]

【概況】
ヒグマ出没頻度が一段と増し、1日数件以上の目撃情報が連日寄せられている。複数組の単独ヒグマおよび親子ヒグマが知床五湖周辺を利用していると推定される。ミズバショウに加え、アリの摂食と思われる行動が確認されている。

6月下旬以降は、一湖付近での出没が目立ち、高架木道からの長時間にわたる目撃もある。痕跡位置は特定箇所に偏ることなく、五湖園地地区全体に拡散している。


【新規痕跡】
〇N地点付近に8~9㎝のヒグマの足跡。新旧1日以内。

【ヒグマ遭遇(1回目)】
〇12:35頃、9:10発のツアー(9班)がF地点ループ外の単独ヒグマ(メス成獣クラス・標識付き)をH地点から目撃。ミズバショウを摂食している様子。ツアーの中止を判断し引き返した。
なお、17:19頃に同個体が一湖湖畔に再出没した。
【ヒグマ遭遇(2回目)】
〇17:19~18:10頃、単独のヒグマがB地点付近で目撃。標識より、1回目のヒグマと同一個体と断定(以下詳細)。
①高架木道からの目撃情報(17:19)
ツアーの終了した1班が湖畔展望台より目撃。単独のヒグマでB地点からA地点方向へ移動。無線連絡。本部より各班に情報提供。
その後、2班と3班はヒグマとの遭遇はなく高架木道へ退出。
②高架木道からの目撃情報(18:10)
ツアーの終了した3班が連山展望台より目撃。ヒグマは、B地点からC地点方向へ移動中。同時にC地点にいた4班も目視しており、無線を通じて情報提供。
③ヒグマ遭遇によるツアー中止(18:15)
C地点にいた4班がヒグマを目撃し、ツアー中止を判断。ヒグマはB地点からC地点に向かって移動中で、高架木道へ前進避難した。ヒグマとの距離は50m。一連の目撃個体はすべて同一。