2012/06/29

6月29日発信 知床五湖ヒグマ情報[2012年第39号]

 
【目撃情報】
〇13:00開始のツアーが、五湖対岸にヒグマを目撃。ヒグマは単独、オス成獣クラスでミズバショウを摂食していた様子。声掛けをするものの反応は鈍い。その後、林内にロストしたためツアー継続を判断。
〇16:00ごろ、高架木道第2展望台より1才1頭連れのヒグマ目撃。ヒグマは木道の外側70mの距離におり、うろうろしている状況。その後、防風板方向に移動し17:00過ぎにロスト。連日同地点で目撃されている首輪付きのヒグマと断定。

【痕跡情報】
〇H地点のループ内にミズバショウ食痕。3株程度で新旧1日以内。
〇H地点の木道上に足跡。前掌幅14cm~15cm。新旧不明。
〇E地点~F地点のループ外のミズバショウ群落の食痕拡大。新旧1日以内。

2012/06/28

6月28日発信 知床五湖ヒグマ情報[2012年第38号]

【概況】
ヒグマ出没頻度が一段と増し、1日数件以上の目撃情報が連日寄せられている。複数組の単独ヒグマおよび親子ヒグマが知床五湖周辺を利用していると推定される。ミズバショウに加え、アリの摂食と思われる行動が確認されている。

6月下旬以降は、一湖付近での出没が目立ち、高架木道からの長時間にわたる目撃もある。痕跡位置は特定箇所に偏ることなく、五湖園地地区全体に拡散している。


【新規痕跡】
〇N地点付近に8~9㎝のヒグマの足跡。新旧1日以内。

【ヒグマ遭遇(1回目)】
〇12:35頃、9:10発のツアー(9班)がF地点ループ外の単独ヒグマ(メス成獣クラス・標識付き)をH地点から目撃。ミズバショウを摂食している様子。ツアーの中止を判断し引き返した。
なお、17:19頃に同個体が一湖湖畔に再出没した。
【ヒグマ遭遇(2回目)】
〇17:19~18:10頃、単独のヒグマがB地点付近で目撃。標識より、1回目のヒグマと同一個体と断定(以下詳細)。
①高架木道からの目撃情報(17:19)
ツアーの終了した1班が湖畔展望台より目撃。単独のヒグマでB地点からA地点方向へ移動。無線連絡。本部より各班に情報提供。
その後、2班と3班はヒグマとの遭遇はなく高架木道へ退出。
②高架木道からの目撃情報(18:10)
ツアーの終了した3班が連山展望台より目撃。ヒグマは、B地点からC地点方向へ移動中。同時にC地点にいた4班も目視しており、無線を通じて情報提供。
③ヒグマ遭遇によるツアー中止(18:15)
C地点にいた4班がヒグマを目撃し、ツアー中止を判断。ヒグマはB地点からC地点に向かって移動中で、高架木道へ前進避難した。ヒグマとの距離は50m。一連の目撃個体はすべて同一。


2012/06/27

6月27日発信 知床五湖ヒグマ情報[2012年第37号]

【ヒグマ目撃】
15:30~17:00にかけて高架木道より1才1頭連れのヒグマが長時間にわたり目撃される。絶景防風板付近から駐車場方向にゆっくりと移動。17時過ぎにささやぶにロスト。アリを摂食していた模様。

【新規痕跡】
〇遊歩道入口とO地点間にミズバショウの食痕。1株程度の被食。新旧1日以内。
〇N地点とM地点中間に足跡。前掌幅14cm。逆路方向。新旧1日以内。

2012/06/26

6月26日発信 知床五湖ヒグマ情報[2012年第36号]

【概況】
ヒグマの出没や痕跡が多い一日でした。


【ヒグマ遭遇】
〇9:00ごろ、高架木道と第1湖の間に首輪付き1頭連れ親子を目撃。多数の高架木道利用者より通報あり。子に授乳するなどしていた。11時ごろまで長時間目撃された後、廃道となった旧遊歩道方向にロスト。
〇12:00ごろ、9:10発のツアー(6班)がC地点より第1湖の湖岸にヒグマ目撃。ヒグマは、1頭連れの親子。高架木道の接続部に近かったため、中止を判断。引き返し、1湖湖岸の廃道から退出。後続班(7班)はD地点より小ループを逆走し、退出した。8班以降は同ルート引き返し。
〇17:15ごろ、14:40発のツアーがC地点よりヒグマ目撃。ヒグマは、単独でB地点付近におり、目撃後すぐに林内にロスト。ツアー継続を判断し、木道から退出した。その後、後続班も再遭遇はなく全班無事退出。


【痕跡情報】
〇I地点とH地点の中間点(3湖展望地)にクマフン。内容物は草本等。新旧1日以内。
〇I地点付近に足跡。前掌幅16cm~18cm。逆路方向で遊歩道上に100m以上痕跡が続く。
〇H地点ループ外にミズバショウ食痕。10株程度の被食。
〇D地点付近にミズバショウ食痕。3株程度の被食。新旧1日以内。


2012/06/25

6月25日発信 知床五湖ヒグマ情報[2012年第35号]

[ヒグマ遭遇]
16:20頃、15:30発のツアーがヒグマに遭遇。M地点から第5湖の対岸に単独のヒグマを目視。その後ヒグマは山側の林内にロストしたため引率者は危険性が低いと判断し、ツアー継続となった。


[新規痕跡情報]
ミズバショウ食痕
・O地点付近4株程度
・D地点付近複数個所に多数
・G-H地点間3湖側に3株
・F地点付近に1株
H地点付近に逆行方向に幅12~13cmの足跡
H~G地点間に巡行方向に幅11~12cmの足跡



2012/06/24

6月24日発信 知床五湖ヒグマ情報[2012年第34号]

【概況】
高架木道でのヒグマ目撃が連続しましたが、ツアーには影響しませんでした。

【目撃情報】
12:40ごろ、高架木道第一展望台と第二展望台の中間点よりウトロ方向に1才1頭連れ親子が目撃。木道からの距離はおよそ50m。ヒグマはうろうろしている状態で、ほとんど人に反応がない。当該ヒグマはほとんど移動せず、高架木道利用者からの目撃情報が閉園時間まで継続した。

【痕跡情報】
N地点付近より100m前方ループ外にミズバショウ食痕。被食は2株で新旧1日以内。
 

2012/06/23

6月23日発信 知床五湖ヒグマ情報[2012年第33号]

【概況】
2日連続でヒグマ遭遇によるツアー中止が発生しています。新規痕跡も多く発見されており、複数頭のヒグマが同時に知床五湖付近を頻繁に使用していると考えられます。積極的な手叩き・声掛けを心掛け、突発的な至近距離での遭遇を避ける必要があります。

【ヒグマ遭遇】
14:00発のツアーが14:30ごろヒグマと遭遇し、ツアー中止を判断し、前進して退出。遭遇地点は、N地点より100mほど進んだ地点。ヒグ マは単独でオス成獣クラス。ヒグマはループ外におり、30m-40mの距離。逆路方向に移動し、ロストしたため前進で退出した。遭遇班を含め、参加者に混乱・動揺はなかったが、いずれの班も人数が多く、退出に時間を要した。16:20ごろ全ツアーの退出完了。

【痕跡情報】
〇D地点のミズバショウ群落に食痕。1株。新旧1日以内。
〇D地点にクマフン。内容物はアリ。新旧1日以内。
〇D地点にクマフン。内容物はミズバショウ。まだ温かく新旧3時間以内。
〇N地点に足跡。前掌幅13cm。移動方向は逆路。新旧1日以内。

2012/06/22

6月22日発信 知床五湖ヒグマ情報[2012年第32号]

【ヒグマ遭遇】
14:00発のツアーが、16:05分にE-F地点間から目撃。ヒグマは2湖対岸におり、単独で100m以上の距離あり。進行方向を確認するため、その場で待機したが、ヒグマの移動方向が進行方向と重なる可能性があり、中止を判断。引き返した。

2012/06/20

6月20日発信 知床五湖ヒグマ情報[2012年第31号]

【概況】
低気圧接近の影響もあり、低温・曇空が終日継続しました。
ヒグマ遭遇はなく、新規痕跡情報は1件です。

【新規痕跡情報】
・J地点とK地点間に足跡。前掌幅16センチ。方向は逆路。新旧1日以内。非常に明瞭でサイズの信頼度は高い。

2012/06/19

6月19日発信 知床五湖ヒグマ情報[2012年第30号]


【概況】
青空が広がり良いお天気に恵まれました。
今日は朝一の班がヒグマと遭遇しましたが、ツアー継続となりました。新規痕跡もいくつか見つかっています。

【ヒグマ遭遇】
・9:55頃にH地点のミズバショウ群落奥の林の中にいるヒグマを目視。1才2頭連れの親子グマの目撃で距離は約50m程でした。林の中をゆっくり移動中でそのまま林奥に向かったためツアー継続しました。

【新規痕跡情報】
・I地点とH地点間に足跡が見つかっています。前掌幅18センチで方向は順路です。
・同じくI地点とH地点間に足跡が見つかりました。前掌幅16センチで方向は順路です。どちらも新旧1日以内です。
・H地点の木道上に濡れた足跡が見つかりました。足跡は鮮明ではなくサイズは不明です。朝の痕跡では見つかっておらず、昼以降新旧3時間以内の痕跡と思われます。

2012/06/18

6月18日発信 知床五湖ヒグマ情報[2012年 第29号]

 【概況】
朝は濃霧、夕方ころから霧が晴れました。新規痕跡は少なかったものの、高架木道から長い時間ヒグマの親子が目撃されました。

【新規痕跡情報】
・G地点とF地点の間に足跡が見つかりました。方向は逆路でサイズは13~14センチ程です。
【高架木道からヒグマの目撃情報】
・12:50~15:30頃まで1歳親子連れが目撃されました。

2012/06/17

6月17日発信 知床五湖ヒグマ情報[2012年第28号]

【概況】
 午後より大雨。以前食べられていたミズバショウ群落の食痕が広がり、朝のツアーでは確認できなかった食べ後も見つかりました。新規痕跡や木道からの目撃情報です。

【新規痕跡】
・O地点手前のループ内に昨日付いた痕跡とは別の食痕が見つかりました。朝のツアーでは確認されず、昼の空いている時間帯に食べたものと思われます。新旧3時間以内です。
・H地点付近にミズバショウの食痕3株。新旧1日以内です。
・D地点付近のミズバショウ群落の食痕が広がってます。新旧1日以内です。

【高架木道からヒグマ目撃】
・8:15頃高架木道より海側に五湖方面に向かう、1頭親子連れの目撃がありました。

2012/06/16

6月16日発信 知床五湖ヒグマ情報[2012年第27号]

【概況】
13時頃、遊歩道内でのヒグマ遭遇が発生。ツアーを中止し引き返しとなった。ルール通り2時間後にツアーは再開されたた。再開後はヒグマ遭遇もなく、新規痕跡も発見されていない。

【ヒグマ遭遇】
13:04に12:30開始のツアーが、ヒグマと遭遇。場所はN地点を通過した後のループ外。引率者のやや後方に距離50mで確認。構成は単独成獣クラス。こちらに気づくことなく、ミズバショウを摂食しながら順路方向に移動していたため、笛・声掛けを行ったものの反応鈍い。そのまま当該班を追い抜き、第5湖方向にロスト。当該班はツアー中 止を宣言し、引き返し。

【新規痕跡】
〇遊歩道入口より15m程度の地点にクマ糞。新旧3時間以内。
〇O地点手前のループ内のミズバショウ群落が広く摂食。新旧1日以内。
〇F地点付近のループ内にミズバショウ食痕。1株。新旧1日以内。

2012/06/15

6月15日発信 知床五湖ヒグマ情報[2012年第26号]

【概況】
本日、遊歩道内での新規痕跡は確認されていない。痕跡の多寡は日によってばらつきがあるものの、6月10日前後から、遊歩道内での痕跡の種類や数は急増している。知床五湖におけるヒグマ活動の最盛期を迎えていると考えられる。

【ヒグマ目撃】
17時頃、引率者より高架木道第1展望台と第2展望台間のループ外で0才1頭連れの親子を目撃。当初は親子でシカを追っていた様子。1時間以上草本を摂食しながら留まっていたた。利用者もいなくなったため、追い払いなどは実施せず。

2012/06/14

6月14日発信 知床五湖ヒグマ情報[2012年第25号]

【概況】
 ・終日快晴。すがすがしく散策日和。午前中の時間帯を中心に新規痕跡情報が続きました


【ヒグマ遭遇】
・9:30出発のツアーが、10:05頃、N-M地点の間のループ外に2頭子連れのヒグマを目視。ヒグマまでの距離は100m以上あり、すぐにループ外ににロスト。ガイドの判断はツアーは継続。

【新規痕跡情報】
・フィールドハウスからO地点の間にクマフン。新旧1日以内。
・G地点遊歩道上にクマフン。新旧1日以内。
・G-F地点間のループ内にミズバショウの食痕1株。
・D-E地点間のループ内に足跡。サイズ不明。新旧3時間以内。
・D-E地点の間に足跡。サイズ不明。方向は逆路。

2012/06/13

6月13日発信 知床五湖ヒグマ情報[2012年第24号]

【概況】
朝は曇り、10時頃から晴れて知床連山が良く見えるようになりました。本日は朝から高架木道からヒグマ目撃や遊歩道内での新規痕跡が相次ぎました。

【新規痕跡情報】
・フィールドハウスからO地点の間にミズバショウの2株程の食痕がありました。
・I地点手前に赤茶色のクマフンがありました。
・I地点に足跡がありました。サイズは不明確ですがやや小さめとのこと。方向は順路と逆路両方でした。
・I地点とH地点の間に10センチの足跡がありました。方向は逆路です。
・G地点とF地点の間に13センチの足跡がありました。
朝はなかった足跡で、昼の空いている時間帯11:40~13:00についた痕跡です。
・F地点とE地点の間に10センチの足跡がありました。方向は順路です。

【高架木道よりヒグマ目撃情報】
・8:00頃一湖の湖畔(旧道B地点)に発信機付きメス成獣クラスの目撃がありました。湖岸をミズバショウを食べながらゆっくり歩きC地点付近で見えなくなりました。
・17:45頃第2展望台より防風板付近を歩く単独メス成獣クラスの目撃がありました。

2012/06/12

6月12日発信 知床五湖ヒグマ情報ブログ[2012年第23号]

【概況】
・朝は曇り、昼過ぎから回復し素晴らしい景色が広がりました。本日は、地上遊歩道内のヒグマ遭遇によりツアー中止、新規痕跡情報、高架木道からヒグマの目撃がありました。ヒグマ活動期!です。

 【ヒグマ遭遇】
・15:35にE地点でループ外にいる単独メス成獣クラスのヒグマとの遭遇がありました。距離は約20メートルでH地点方向に逃げていったそうです。ツアーは中止となりました。
【新規痕跡情報】
・フィールドハウスとO地点の間に逆路方向に進む足跡がありました。前掌幅14センチです。
・高架木道第一展望台と出口の間ミズバショウの食痕1株ありました。
【高架木道からヒグマ目撃】
・14:24頃高架木道第2展望台より防風板あたりに親子連れのヒグマを目撃しました。

2012/06/11

6月11日発信 知床五湖ヒグマ情報[2012年第22号]

【概況】
終日濃霧。気温がとても低く、散策の際は厚手の服装をお勧めします。本日も新規痕跡情報があります。


【新規痕跡情報】
・H地点からG地点にかけミズバショウの食痕が数十株ありました。
・J地点に足跡。サイズ方向等は不明です。
・H地点に足跡。サイズは不明ですが小さめ。方向は不明です。

2012/06/10

6月10日発信 知床五湖ヒグマ情報[2012年第21号]

【概況】
雨が降り続き、霧もでて悪天候でした。
朝から新規痕跡が相次ぐ中、午後のツアーでヒグマの目撃があり中止となりました。


【ヒグマ目視】
15:50頃 J地点にいる班(14:40発)が、I地点の少しH地点よりの湖岸を歩く単独メス成獣クラスのヒグマを距離100mで目視しました。
あわせて、その地点から、30mほど手前を歩く先行班(14:20発)を確認し、ヒグマは人に気づいていない模様で、湖岸の岩を登り、遊歩道方向に見えなくなりました。先行班も気づかず前進している模様だったため、目撃した班がツアー中止を判断しました。

【新規痕跡】
・8:00頃、発信機付きメス成獣が小ループ内に測位されました。
・D地点付近の3か所にミズバショウ食痕がありました。 10~20株と思われます。
・H~G地点間の遊歩道上にミズバショウの葉(14:00以降の痕跡)が落ちてました。

2012/06/04

6月4日発信 知床五湖ヒグマ情報[2012年第20号]

【概況】
エゾハルゼミが鳴き汗ばむ気温でした。
午前中のツアーでヒグマの目撃があり、ヒグマ活動期初のツアー中止となりました。目撃情報と新規痕跡情報です。

【ヒグマ目撃情報】
・11:00にH地点で9:10発のツアーが単独ヒグマを目撃しました。ヒグマとの距離は約40mほど離れておりミズバショウ群落の木の陰に停滞中。頭を下げ何かを食べていたように見えたとのことです。ツアー中止を判断し、2時間後の13:00からツアーが再開されました。

 【新規痕跡情報】
・L地点付近にクマ糞がありました。

2012/06/03

6月3日発信 知床五湖ヒグマ情報[2012年第19号]

【概況】
・快晴。終日知床連山がみえとても気持ちの良い気候でした。
・ここ数日、幌別・岩尾別近辺で繁殖期行動(オスがメスを追いかける等)を取るヒグマの目撃が増えています。また本日はヒグマの目撃が高架木道からありました。


【高架木道よりヒグマ目撃】
・8時ころ高架木道より一湖対岸に単独ヒグマを目撃しました。

【新規痕跡情報】
・D地点ループ内に足跡がありました。遊歩道から外れて足跡が着いているためサイズは不明です。新旧一日以内と考えられます。